皆さん、弊社が山の中や河川ばかりで仕事してる業者だと思っていませんか?
まぁそりゃ仕方ないか…なんてったって、ウチは泣く子も黙る『発破屋さん』ですからね。
基本的には山中が多いのも間違いない。
こんな重機、道中で見かける事の方が遥かに少ないですからね。
↑↑↑ 噂のこんな重機。
空に向けて波動砲を撃つ訳ではありません。
さてさて、皆さん今日和。
つい先日打合せが終わった現場ですが、とうとう着工になります!
県道は片側交互通行ということで、車幅のある大きい機械では不向きです。
ですので、弊社にある一番小さい重機で施工させていただきます。
サビサビだなおい…。
まぁねぇ…なかなか古い機械ですから…。
こちらは【旧Ingersoll Rand社】の【CDH-820c】という型の油圧式クローラドリルになります。
(現在は【Epiroc社】と社名が変わっております。)
弊社で稼働してからでも20年以上経っていますから、修理しようにも部品もそこまで残っていません。
『買い直せば良いのでは?』と言われる事はあります。
でもこれに代わる小型の新しい重機は…買えません。
ではなく【買いません。】
何故かっていうのをざっくり説明しますと…。
地球温暖化が進んでいる昨今では、【排出ガス規制】というものがどんどん厳しくなっていますよね。
(油圧式クローラドリルはナンバープレートが付いていないため【オフロード法】というものが適用されます。)
なーんとなくニュアンスで理解している範囲で…
①軽油を使う重機の排出ガスを減らすためにアドブルーが必要。
②それを混合しつつ動かすエンジンを開発するぞー!
③よしよし、次はこのエンジンを載せるクローラを作ろう!
④出来たー!…でも一回りデッカくなっちゃった…。
まぁこんな感じです。(適当)
ようするに小型であろうが【デカい】のですよ…。
だからメーカーの技術が進んでもっと小型化してくれないと、買わないのです。
余談が長くなってしまいました。
前回のブログにも書きましたが、こちらの工事では舗装の本復旧をしません。(今の所)
油圧式クローラドリルはゴムではなく【鉄製の履帯】を履いています。
そして幅が狭いため、かなり舗装に食い込みます。
(夏場なんて道路はガッタガタになるぐらい)
ですので、この写真のようにタイヤで舗装面を極力傷めないように注意しつつ走行します。
あっ、方向転換とか絶対ダメデスゾ?!タイヤでも養生しきれないので。
さて実際に孔壁が維持されるかどうか、試掘してみましょう。
うまくいきますように…
マーキングもバッチリ。
さて穿孔作業も終わったことですし、穿孔長がどうなっているか測ってみましょう。
ここでは岩盤に当たるまで2.5mほどありました。
床掘りまでが3.0mほどとして、岩盤の高さは0.5mってところですね、低いなぁ…。
さて、誰に頼むかなー…あっ。
丁度良いところにやる気満々の副社長発見。なぜ笑顔…w
(※ 注:こう見えて1級土木施工管理技士を所持。)
それはさておき計測計測。
うーん…3.2mの穿孔で0.8mしかない、これでは全然ダメ。
作東土木運送㈱様曰く、ここが岩盤の始まりでかなり一生懸命大型ブレーカで叩かれていたようです。
岩盤が硬いと端の方はチゼルが滑って叩きにくく、真ん中ばかり叩くことになります。
岩盤高さが0.5mほどしかなかったことを考えると、かなり下がっていますね。
埋め戻した砕石で2.5mの埋戻しは流石に埋まるかぁ…。
とりあえず、飛ばし飛ばし探ってみましょう。
試掘を進めて10m…やっと岩盤にがっつり当たり、孔壁もバッチリな場所に出会えました…ほっ。
これで残り10mは予定通り舗装の上から作業できます。
…だがしかし。
手前10m分は岩盤が露出するまで掘削してもらわないとですね…。
なんだか申し訳ないなぁ…とか思いつつ、それでも半分だけで済んだだけでも良しと思っていただけると有難い…。
今日だけだとタスク的には40/100点が良いところかなぁ…。
さてさて、今日の施工はこんなところで終わりとなりますが、明日からの続き工事はうまくいきますように…。
25年間以上も岩盤と向き合ってるけれど、未だに片思いなんだなーと思う今日この頃でした。